ウソ★スキ
その日は、久しぶりの雨だった。

だからかな?

あたしは暗くなるまで図書室にいて、

そのあとも警備員に声をかけられるまで教室で考え事をしていた。


なんだか、淡々とすぎていく毎日。


ソラと話をしなくても、

意外と平気なものなんだなって……


あたしはだんだん、

割り切れるようになっていた。



携帯には先輩からのメール。

そこには、

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もう家に帰った?

濡れて、風邪を引かないようにね

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っていう、温かい言葉があった。


あたしは、そんな先輩に心配をかけたくなくて、

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ありがとうございます。

もうすぐ帰り着きます

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って、


ほんの少しだけ嘘をついた。


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