ウソ★スキ
あたしが俯いて、歩くペースを更に速めると、
背後からあたしを呼ぶ声がした。
「美夕」
名前を呼ばれただけなのに、
……悔しい。
あたしは泣きそうになっていた。
あたしがそれを無視して歩き続けていると、
ソラは、もう一度、今度は少し大きな声であたしを呼んだ。
「美夕!こっち向け!」
ホントなら、いますぐにでも立ち止まって振り返って、
手に持っているカバンをその顔面にバシッって投げつけてやりたかった。
『こっち向け』?
人のことはさんざん無視しておきながら?
……ありえないでしょ。
あたしは、腹が立って、腹が立って……
悔しすぎて泣けてきて……
思わず走り出していた。
背後からあたしを呼ぶ声がした。
「美夕」
名前を呼ばれただけなのに、
……悔しい。
あたしは泣きそうになっていた。
あたしがそれを無視して歩き続けていると、
ソラは、もう一度、今度は少し大きな声であたしを呼んだ。
「美夕!こっち向け!」
ホントなら、いますぐにでも立ち止まって振り返って、
手に持っているカバンをその顔面にバシッって投げつけてやりたかった。
『こっち向け』?
人のことはさんざん無視しておきながら?
……ありえないでしょ。
あたしは、腹が立って、腹が立って……
悔しすぎて泣けてきて……
思わず走り出していた。