ウソ★スキ
ソラの笑顔に、あたしはものすごくホッとした。


ホッとして、

せっかく涙が止まりかけていたっていうのに、

また、泣けて来ちゃって……



「あー、また泣く」


そんなあたしの顔を見て、ソラは更に笑った。



「いいの。嬉し涙は、我慢しない方がいいんだよっ」

あたしは涙をぬぐいながら言った。



あたしが泣くのを面白そうに見ていたソラは、歩きながらあたしに話しかける。

「美夕、お願いがあるんだけど」

「なに?」


ソラは、あたしの目の前に片手を差し出した。



「手、繋いで歩いてもいい?」









< 178 / 667 >

この作品をシェア

pagetop