ウソ★スキ
「先輩だと思った?」

ソラには、あたしの考えていたことなんてすべてお見通しだった。


あたしは「うん」って小さく頷いた。


「そうだな……さっきバスの中で苑ちゃんにも見られたし」


そう言うと、ソラはさっきまであたしの手を握っていた手で、

あたしの頭をポンポンと軽く叩いた。




「……先輩に、誤解されないといいな」




ソラは、あたしの頭を叩きながら、



確かにそう言った。






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