ウソ★スキ
バスが到着する定刻。


「おはよーっ!」


キラは、いつものように、

面倒くさそうに歩くソラの手を引きながら歩いてきた。


その笑顔は、昨日までと何の変わりもなくて、

あたしは思わずホッとした。



あたしは、キラに気づかれないように、

顔をキラに向けたまま、

一瞬だけ、横目でソラの顔を盗み見た。


ソラは昨日までと全く同じで、あたしのことなんて完全無視。


だけど、そんなソラの態度が、逆にあたしを安心させた。



……そうだ。

あたしはソラに、顔も合わせてもらえないほど嫌われているんだ。

だから、昨日だって、

ソラとあたしが一緒にいたなんて、絶対にあり得ないことなんだ……。



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