ウソ★スキ
二度目に刻んだその名前は、ほんのすこしだけ赤いミミズ腫れになっただけだった。
こんなの、明日になったら消えてしまう。
・・・まだ、足りない。
あたしの想いは、こんな軽いものじゃないはずだ。
あたしはもう一度、コンパスをぎゅっと握ると、
もう片方の手で、動くおなかのお肉を押さえつけ、
親指と人差し指を広げてめいいっぱい皮膚を引っ張りながら、
もう一度、ゆっくりと、その名前を刻んだ。
同じ場所を重ねて傷つけられたあたしの皮膚。
コンパスが通った後からは、じわじわと血が滲み出ている。
あまりの痛さに、涙が出た。
歯を食いしばっていても、悲鳴をあげてしまった。
だけど、あたしは、泣きながら、最後まで名前を彫った。
何度も、何度も、
心の中でその名前を繰り返し叫びながら。
そしてコンパスをゆっくりと肌から離すと、
そこには、
血まみれで、とっても不細工な、
《ソラ》
っていう文字ができあがっていた。
こんなの、明日になったら消えてしまう。
・・・まだ、足りない。
あたしの想いは、こんな軽いものじゃないはずだ。
あたしはもう一度、コンパスをぎゅっと握ると、
もう片方の手で、動くおなかのお肉を押さえつけ、
親指と人差し指を広げてめいいっぱい皮膚を引っ張りながら、
もう一度、ゆっくりと、その名前を刻んだ。
同じ場所を重ねて傷つけられたあたしの皮膚。
コンパスが通った後からは、じわじわと血が滲み出ている。
あまりの痛さに、涙が出た。
歯を食いしばっていても、悲鳴をあげてしまった。
だけど、あたしは、泣きながら、最後まで名前を彫った。
何度も、何度も、
心の中でその名前を繰り返し叫びながら。
そしてコンパスをゆっくりと肌から離すと、
そこには、
血まみれで、とっても不細工な、
《ソラ》
っていう文字ができあがっていた。