ウソ★スキ
身体を動かしていると、あたしの膝がソラの膝に当たった。
あたしはそれを、慌てて離した。
「ねえ、ソラ?」
ソラの目の前まで移動を終えると、あたしは小声で言った。
「起きてるんでしょ?」
キラとソラの関係を先輩に告げたこと、
苑ちゃんのメール相手のこと、
キラの本心、
さっきのソラの不自然な態度……。
頭が痛くなることは沢山あるけれど。
でも、あたしが一番気になっているのは、昨夜のソラからの電話のことだった。
「……あのね、聞きたいことがあるんだ」
少しだけ身を乗り出して。
あたしはキラに聞こえないようにそう言って、じっとソラの反応を待った。
先輩はまだ帰ってこない。
キラも眠ったまま。
この旅行中にこんなことを聞けるのは、今しかないかも知れない。
「……ソラ、お願い。起きて?」
そのとき、ソラの膝がゆっくりと動いて、あたしたちの膝がまた触れ合った。
足元のスペースは決して広くない。
だから少し足を動かせば目の前の相手に触れるのは当然のことなんだけど。
……だけど、それは決して偶然ではない気がした。
そして。
目の前のソラが、静かにその瞳を開けた。
あたしはそれを、慌てて離した。
「ねえ、ソラ?」
ソラの目の前まで移動を終えると、あたしは小声で言った。
「起きてるんでしょ?」
キラとソラの関係を先輩に告げたこと、
苑ちゃんのメール相手のこと、
キラの本心、
さっきのソラの不自然な態度……。
頭が痛くなることは沢山あるけれど。
でも、あたしが一番気になっているのは、昨夜のソラからの電話のことだった。
「……あのね、聞きたいことがあるんだ」
少しだけ身を乗り出して。
あたしはキラに聞こえないようにそう言って、じっとソラの反応を待った。
先輩はまだ帰ってこない。
キラも眠ったまま。
この旅行中にこんなことを聞けるのは、今しかないかも知れない。
「……ソラ、お願い。起きて?」
そのとき、ソラの膝がゆっくりと動いて、あたしたちの膝がまた触れ合った。
足元のスペースは決して広くない。
だから少し足を動かせば目の前の相手に触れるのは当然のことなんだけど。
……だけど、それは決して偶然ではない気がした。
そして。
目の前のソラが、静かにその瞳を開けた。