ウソ★スキ
だけど、ソラの返事はなかった。
気付けばまた無表情に戻ってしまったソラは、目線だけを先輩に向けると、ただぶっきらぼうに
「どっちでも」
と答えただけで。
しばらく沈黙が続いた後、聞こえてきたのはキラの大きなため息。
あたしは、またさっきの電車のような気まずい空気が流れるのがイヤで、そのため息をかき消すように叫んだ。
「あたし、別行動したい!」
──それは、決してウソではなかった。
不機嫌なソラにビクビクしたり、
なにか隠し事をしてるんじゃないかって、キラの様子を伺ったり。
そんな息詰まる思いをしながらバスを待つのはまっぴらで。
あたしは2人の前から逃げ出したくて、
「先輩、行こう!」
そう言って、先輩の手を取った。
気付けばまた無表情に戻ってしまったソラは、目線だけを先輩に向けると、ただぶっきらぼうに
「どっちでも」
と答えただけで。
しばらく沈黙が続いた後、聞こえてきたのはキラの大きなため息。
あたしは、またさっきの電車のような気まずい空気が流れるのがイヤで、そのため息をかき消すように叫んだ。
「あたし、別行動したい!」
──それは、決してウソではなかった。
不機嫌なソラにビクビクしたり、
なにか隠し事をしてるんじゃないかって、キラの様子を伺ったり。
そんな息詰まる思いをしながらバスを待つのはまっぴらで。
あたしは2人の前から逃げ出したくて、
「先輩、行こう!」
そう言って、先輩の手を取った。