ウソ★スキ
「何よその言い方!」
そんなことを言われて、涙を隠してなんていられない。
あたしは泣きながらキラを睨みつけた。
「ひどいよキラ! あたしのこと、そんな風に思ってたの!? ずっとあたしのこと、そうやって笑ってたの!?」
キラは、あたしが睨みつけても、大声を出しても、薄ら笑いを浮かべた表情を崩そうとしなかった。
ううん。それどころか更に落ち着いて。
ゆっくりと下を向くと、クスクスって笑いながら肩を震わせた。
「ソラがいけなんだから。……恨むんだったら、私じゃなくてソラを恨んでよね」
「……え?」
「いつだったかなー。美夕にも言ったことあるんだけど、覚えてない? 私、ソラに言われたの。『美夕はいい子だよな』って。……『キラがいなかったら、俺は多分美夕を好きになってたなぁ』って……」
俯いていたキラは、その視線をあたしに移した。
その目から、笑みはすっかり消えていた。
「たとえ私がいなかったらっていう仮定の話でも、私以外の女を褒めるなんて、許せなかった」
「……」
「だからね。美夕の気持ちは分かってたから、ソラは私のものだって思い知らせるいい機会だと思ったのよ。悪い芽は早めに摘んでしまわないと後々面倒だし、ね」
「……」
「ソラに、こっぴどくフラれてくれれば良かったのに」
呆然となるあたしに、
キラは同じ口調で「早く、次のお皿取って」と付け加えた。
そんなことを言われて、涙を隠してなんていられない。
あたしは泣きながらキラを睨みつけた。
「ひどいよキラ! あたしのこと、そんな風に思ってたの!? ずっとあたしのこと、そうやって笑ってたの!?」
キラは、あたしが睨みつけても、大声を出しても、薄ら笑いを浮かべた表情を崩そうとしなかった。
ううん。それどころか更に落ち着いて。
ゆっくりと下を向くと、クスクスって笑いながら肩を震わせた。
「ソラがいけなんだから。……恨むんだったら、私じゃなくてソラを恨んでよね」
「……え?」
「いつだったかなー。美夕にも言ったことあるんだけど、覚えてない? 私、ソラに言われたの。『美夕はいい子だよな』って。……『キラがいなかったら、俺は多分美夕を好きになってたなぁ』って……」
俯いていたキラは、その視線をあたしに移した。
その目から、笑みはすっかり消えていた。
「たとえ私がいなかったらっていう仮定の話でも、私以外の女を褒めるなんて、許せなかった」
「……」
「だからね。美夕の気持ちは分かってたから、ソラは私のものだって思い知らせるいい機会だと思ったのよ。悪い芽は早めに摘んでしまわないと後々面倒だし、ね」
「……」
「ソラに、こっぴどくフラれてくれれば良かったのに」
呆然となるあたしに、
キラは同じ口調で「早く、次のお皿取って」と付け加えた。