ウソ★スキ
その日、キラは30分遅れて学校へ来た。
歯が痛いって言うのはやっぱりウソで、時間をずらして1本あとのバスに乗ってきたらしい。
キラは、あたしを見た途端、あたしの方へ駆け寄ってきた。
そして、いきなり、
「ソラの様子、どうだった?」
って、聞いてきた。
その顔は、なんだか心配そうな、不安そうな表情で。
そんな顔をされたらこっちまで緊張してしまう。
「キラの言うとおり、香水に気づいてくれたよ」
「あとは?」
「特に変わったことはなかったよ。キラのことばかり話してた」
「……そうなんだ」
あたしは見逃さなかった。
そう言ったキラが、一瞬、ほっとした表情を見せたことを。
歯が痛いって言うのはやっぱりウソで、時間をずらして1本あとのバスに乗ってきたらしい。
キラは、あたしを見た途端、あたしの方へ駆け寄ってきた。
そして、いきなり、
「ソラの様子、どうだった?」
って、聞いてきた。
その顔は、なんだか心配そうな、不安そうな表情で。
そんな顔をされたらこっちまで緊張してしまう。
「キラの言うとおり、香水に気づいてくれたよ」
「あとは?」
「特に変わったことはなかったよ。キラのことばかり話してた」
「……そうなんだ」
あたしは見逃さなかった。
そう言ったキラが、一瞬、ほっとした表情を見せたことを。