ウソ★スキ
「それで、キラちゃんは何て?」
「俺に背中を向けたまま、ただ、『そう…』って」
「その後は?」
「分からない。俺はその場にいるのが辛くて……風呂に入ってくるって、そのまま部屋を出たから……。それっきり2階には上がらなかったし、キラとは話をしていない」
「……それが原因か」
先輩は腕時計で時間を確認すると、壁に掛かっているコルクボードの前へ移動した。
そして、コルクボードに貼られた1枚のバス時刻表を眺めた。
「もう、バスは終わってる時間だな……」
次に先輩は、時刻表の下欄にある小さな広告スペースに目を向けた。
「だとしたら……これか」
先輩はそうつぶやくと、おもむろに電話機をとってひとつ、ふたつとボタンを押した。
「やっぱり。……発信履歴が1件だけ残ってる。番号は……このタクシー会社のものだ」
先輩は、時刻表の下に掲載された、タクシー会社の広告を指でとんとんと示しながら言った。
タクシー……?
「俺に背中を向けたまま、ただ、『そう…』って」
「その後は?」
「分からない。俺はその場にいるのが辛くて……風呂に入ってくるって、そのまま部屋を出たから……。それっきり2階には上がらなかったし、キラとは話をしていない」
「……それが原因か」
先輩は腕時計で時間を確認すると、壁に掛かっているコルクボードの前へ移動した。
そして、コルクボードに貼られた1枚のバス時刻表を眺めた。
「もう、バスは終わってる時間だな……」
次に先輩は、時刻表の下欄にある小さな広告スペースに目を向けた。
「だとしたら……これか」
先輩はそうつぶやくと、おもむろに電話機をとってひとつ、ふたつとボタンを押した。
「やっぱり。……発信履歴が1件だけ残ってる。番号は……このタクシー会社のものだ」
先輩は、時刻表の下に掲載された、タクシー会社の広告を指でとんとんと示しながら言った。
タクシー……?