ウソ★スキ
キラの部屋には鍵が掛かっていた。
耳を澄ましても部屋からは物音ひとつ聞こえてこなくて。
本当にこの中にキラがいるのか分からないくらいだった。
あたしは恐る恐るドアをノックした。
「キラ、起きてる? あたしだけど……」
──だけど、返事はない。
「キラ、話がしたいの」
再度、今度はさっきよりも少し強めにドアを叩いたけれど、やっぱりキラの反応はなかった。
「ねえ、お願い。顔を見せて?」
あたしが諦めずに何度もドアを叩いていると、それまでじっとあたしのことを見ていたソラがあたしの手を掴んだ。
「美夕、もういい。俺の部屋に行こう」
「……でも」
「いいから」
その声は少し苛ついていて。
ソラはドアを数回、叩くというより殴りつけて、
「キラ、いい加減にしろ!」
って大きな声を上げた。
階段の下では、家政婦さんが心配そうにあたしたちの様子を見守っている。
ソラもその姿に気付いたのか、今度は軽くドアを叩いた。
そしてドアに自分の額をつけて、
「俺たち隣の部屋で待ってるから。……頼むから、出てきてくれ」
力のない声でそれだけ言った。
だけど、それでも、
キラは何も答えてはくれなかった。
耳を澄ましても部屋からは物音ひとつ聞こえてこなくて。
本当にこの中にキラがいるのか分からないくらいだった。
あたしは恐る恐るドアをノックした。
「キラ、起きてる? あたしだけど……」
──だけど、返事はない。
「キラ、話がしたいの」
再度、今度はさっきよりも少し強めにドアを叩いたけれど、やっぱりキラの反応はなかった。
「ねえ、お願い。顔を見せて?」
あたしが諦めずに何度もドアを叩いていると、それまでじっとあたしのことを見ていたソラがあたしの手を掴んだ。
「美夕、もういい。俺の部屋に行こう」
「……でも」
「いいから」
その声は少し苛ついていて。
ソラはドアを数回、叩くというより殴りつけて、
「キラ、いい加減にしろ!」
って大きな声を上げた。
階段の下では、家政婦さんが心配そうにあたしたちの様子を見守っている。
ソラもその姿に気付いたのか、今度は軽くドアを叩いた。
そしてドアに自分の額をつけて、
「俺たち隣の部屋で待ってるから。……頼むから、出てきてくれ」
力のない声でそれだけ言った。
だけど、それでも、
キラは何も答えてはくれなかった。