ウソ★スキ
バスが学校に着くまで、あたしはずっとずっとソラから離れなかった。

ずっとソラの胸に顔を埋めていた。

だけど、ソラは何も言わなかった。



普段のソラなら、絶対笑って、あたしを突き放して、

「お前、くっつきすぎ」

って言うはずだ。


もちろん、いつもならキラがいるわけだし、

そんなシチュエーションになることなんてないんだけど。



だけど、ソラは何もしてくれなかった。



それが、かえって辛くて。


あたしはもう、

勇気を出して言ったウソの「好き」を

後悔し始めていた。





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