ウソ★スキ
「こいつらは、面白ければ何だっていいんだよ。匿名で好き放題……この画面の向こうに生身の人間がいて、自分たちの発言に傷ついているなんて、そんなこと知ったこっちゃないんだから」
「そんな……」
「だけど、双子で近親相姦、しかも本人がそれを暴露するなんて、これ以上に面白くてインパクトのあるネタはなかなか出てこないだろうね。みんなが忘れたころにまたこの掲示板に書き込むやつが出てくるかもしれないし、当分、噂は消えないと思っていた方がいいんじゃないかな」
それは絶望的な一言だった。
確かに、日に日に双子の話題を耳にする頻度は低くなっていた。
その代わりに聞こえてくるのは、芸能人のスキャンダルや教師の悪口で。
そんな話題と、キラとソラの話は、全く同じレベルで語られていた。
……新しい情報が無くなってしまえばもうオシマイ。
「ネタ」なんて使い捨てだ。
「ねえ、最近退屈なんだけど、なにか面白いことないのー?」
キラたちの話題に軽く触れた後、彼らは決まってそう言う。
それは今まであたしだって何度も使ってきたありふれた言葉だ。
だけど、その言葉を聞くたびに、
(何が面白いのよ!)
あたしは拳を握り締めて、怒鳴りたい衝動を抑えるのに必死だった。
「そんな……」
「だけど、双子で近親相姦、しかも本人がそれを暴露するなんて、これ以上に面白くてインパクトのあるネタはなかなか出てこないだろうね。みんなが忘れたころにまたこの掲示板に書き込むやつが出てくるかもしれないし、当分、噂は消えないと思っていた方がいいんじゃないかな」
それは絶望的な一言だった。
確かに、日に日に双子の話題を耳にする頻度は低くなっていた。
その代わりに聞こえてくるのは、芸能人のスキャンダルや教師の悪口で。
そんな話題と、キラとソラの話は、全く同じレベルで語られていた。
……新しい情報が無くなってしまえばもうオシマイ。
「ネタ」なんて使い捨てだ。
「ねえ、最近退屈なんだけど、なにか面白いことないのー?」
キラたちの話題に軽く触れた後、彼らは決まってそう言う。
それは今まであたしだって何度も使ってきたありふれた言葉だ。
だけど、その言葉を聞くたびに、
(何が面白いのよ!)
あたしは拳を握り締めて、怒鳴りたい衝動を抑えるのに必死だった。