ウソ★スキ
バイバイ!
先輩は駅の少し手前であたしを下ろしてくれた。
「ゴメンね。ソラの顔見たら殴っちゃいそうだから、ここまでいい?」
別れ際、先輩は笑っていた。
涙でぐちゃぐちゃなったあたしのひどい顔を見たあとでは、そうするしかなかったのかも知れないけど……。
「落ち着いたらメールでも電話でも……一言でいいから、元気にやってるって教えてくれる?」
「はい……」
「よし。だったらもうソラの所に行って。あまり泣いてると、俺と別れるのが寂しいのかなって勘違いするよ?」
先輩は、最後まで優しくて。
「美夕ちゃん、元気で」
最後に握手をしたその手の温もりを、
先輩があたしに与えてくれたすべての優しさを、
あたしは一生、何があっても忘れないって心に誓いながら、
先輩に背を向けた。
「ゴメンね。ソラの顔見たら殴っちゃいそうだから、ここまでいい?」
別れ際、先輩は笑っていた。
涙でぐちゃぐちゃなったあたしのひどい顔を見たあとでは、そうするしかなかったのかも知れないけど……。
「落ち着いたらメールでも電話でも……一言でいいから、元気にやってるって教えてくれる?」
「はい……」
「よし。だったらもうソラの所に行って。あまり泣いてると、俺と別れるのが寂しいのかなって勘違いするよ?」
先輩は、最後まで優しくて。
「美夕ちゃん、元気で」
最後に握手をしたその手の温もりを、
先輩があたしに与えてくれたすべての優しさを、
あたしは一生、何があっても忘れないって心に誓いながら、
先輩に背を向けた。