ウソ★スキ
あたしたちに、目的地なんてなかった。
だから、どこへ行くか迷いながら進んでいるうちに、気がつくと改札から一番遠く離れたホームまで来てしまったという感じで。
ホームに出ると、間もなく次の電車が到着するって言うアナウンスが響いていた。
その電車が向かう先は、全く聞いたことのない見知らぬ場所。
「……これに乗る?」
頭上のスピーカーを見上げるソラは、少しだけ、緊張しているみたいだった。
「うん……」
これからどこに向かうのか、
それからどうやって生きていくのか、
あたしたちは何も話さなかった。
だけど、怖くない。
だって、これからはずっと、ソラが一緒なんだから……。
2人で並んで電車の到着を待っていると、スーツ姿のサラリーマンや楽しそうにおしゃべりをする女子高生が次々と目の前を横切る。
もうすぐ、夕方のラッシュアワーだ。
人の往来が途絶えない慌ただしいホームには、少しずつ、物悲しいオレンジ色の夕日が差し込みはじめていた。
だから、どこへ行くか迷いながら進んでいるうちに、気がつくと改札から一番遠く離れたホームまで来てしまったという感じで。
ホームに出ると、間もなく次の電車が到着するって言うアナウンスが響いていた。
その電車が向かう先は、全く聞いたことのない見知らぬ場所。
「……これに乗る?」
頭上のスピーカーを見上げるソラは、少しだけ、緊張しているみたいだった。
「うん……」
これからどこに向かうのか、
それからどうやって生きていくのか、
あたしたちは何も話さなかった。
だけど、怖くない。
だって、これからはずっと、ソラが一緒なんだから……。
2人で並んで電車の到着を待っていると、スーツ姿のサラリーマンや楽しそうにおしゃべりをする女子高生が次々と目の前を横切る。
もうすぐ、夕方のラッシュアワーだ。
人の往来が途絶えない慌ただしいホームには、少しずつ、物悲しいオレンジ色の夕日が差し込みはじめていた。