ウソ★スキ
「マズいな……」
「そんなに大事な書類が入っているんですか?」
「うん……。実は今、式場を仮押さえ中でね。今朝までに返事をする約束になってたんだ。だから出社前にその書類を持って行って、正式に予約するつもりだったんだけど」
……もう。
先輩ってば、そんな大事な書類をうちに忘れないでよ……。
「あと1日くらい、待ってもらえないんですか?」
「それが、他のカップルがキャンセル待ちをしているらしくて延長はできないんだ。……どうしようかな……そっちに戻ってる時間もないし……」
あたしは封筒を手に取り、そこに書かれてある住所を確認した。
今日のあたしの予定は、10時からバイト。
結婚式場の場所は、幸いにも、バイト先のひとつ手前の駅近くだった。
この場所だったら、バイトに行く前に寄ることが出来る……か。
お世話になった先輩の一大事なんだから、仕方ない。
「あたしが代わりに届けましょうか?」
すると、まるでその言葉を待っていたかのように、先輩が嬉しそうな声をあげた。
「いいの? 美夕ちゃん、本当に行ってくれる?」
「……はい」
「ありがとう、助かるよ! 書類は昨日のうちに記入を済ませてあるから、渡してくれるだけでいいからね」
「そんなに大事な書類が入っているんですか?」
「うん……。実は今、式場を仮押さえ中でね。今朝までに返事をする約束になってたんだ。だから出社前にその書類を持って行って、正式に予約するつもりだったんだけど」
……もう。
先輩ってば、そんな大事な書類をうちに忘れないでよ……。
「あと1日くらい、待ってもらえないんですか?」
「それが、他のカップルがキャンセル待ちをしているらしくて延長はできないんだ。……どうしようかな……そっちに戻ってる時間もないし……」
あたしは封筒を手に取り、そこに書かれてある住所を確認した。
今日のあたしの予定は、10時からバイト。
結婚式場の場所は、幸いにも、バイト先のひとつ手前の駅近くだった。
この場所だったら、バイトに行く前に寄ることが出来る……か。
お世話になった先輩の一大事なんだから、仕方ない。
「あたしが代わりに届けましょうか?」
すると、まるでその言葉を待っていたかのように、先輩が嬉しそうな声をあげた。
「いいの? 美夕ちゃん、本当に行ってくれる?」
「……はい」
「ありがとう、助かるよ! 書類は昨日のうちに記入を済ませてあるから、渡してくれるだけでいいからね」