ウソ★スキ
……どうして、会っちゃうんだろう?
本屋の自動ドアが開く。
その先には、何故かソラがいた。
ソラは、同じ高校の制服を着た女の子とレジの前で立ち話をしていた。
なんだか、かわいらしい女の子だった。
ソラを見つめるその瞳はきらきら輝いていて、
甲高くて甘えた声色を使って、
同姓だと、そういうの、よく分かるんだ。
その子は、ソラに自分をアピールしていた。
その必死な感じが、あたしにビシビシ伝わってきた。
あたしはそんな2人に気付かないフリをして、
レジの前は通らずに、お店の奥へと足早に歩いた。