ウソ★スキ
キラはとても穏やかで、だけどどこかもの悲しい表情で。
「ソラを愛してる……だからこそ、会えないの」
「……どうして?」
「だって、私がソラにしてあげられることはたったひとつ。もう二度とソラの目の前に姿を見せないこと。それだけだから」
キラは静かに目をつぶると、まるで自分に言い聞かせるように、小さく呟いた。
「それが私の、ソラへの償い」
「……キラ」
「それに、また暴走しちゃったら大変だしね!」
顔を上げておどけて笑うキラの声は、微かに震えていた。
そしてキラは、いったんドアにかけた手を離すと、あたしに真っ直ぐ向き合って。
「ねえ、美夕! 私、携帯で繋がっているだけが親友だとは思ってないから」
それはキラらしい、自信に満ち溢れた言葉だった。
「美夕は、1人でウジウジ悩んではっきりしないとこがあるでしょ? そういうとこに時々イラッとさせられたけど……でも、美夕と一緒にいるとすごく心地よかった。美夕はいつも穏やかで温かくて。私もソラも、そんな美夕にずっと助けられてきたの。……私、今でも美夕が大好きだよ」
「……キラ?」
「だから、大好きな美夕に、お願いがあるの」
キラは、もう一度あたしの目を真っ直ぐに見つめた。
そして。
「弟のことを、宜しくお願いします」
そう言うと、これ以上無理だって言うくらい、あたしに深々と頭を下げてくれた。
「ソラを愛してる……だからこそ、会えないの」
「……どうして?」
「だって、私がソラにしてあげられることはたったひとつ。もう二度とソラの目の前に姿を見せないこと。それだけだから」
キラは静かに目をつぶると、まるで自分に言い聞かせるように、小さく呟いた。
「それが私の、ソラへの償い」
「……キラ」
「それに、また暴走しちゃったら大変だしね!」
顔を上げておどけて笑うキラの声は、微かに震えていた。
そしてキラは、いったんドアにかけた手を離すと、あたしに真っ直ぐ向き合って。
「ねえ、美夕! 私、携帯で繋がっているだけが親友だとは思ってないから」
それはキラらしい、自信に満ち溢れた言葉だった。
「美夕は、1人でウジウジ悩んではっきりしないとこがあるでしょ? そういうとこに時々イラッとさせられたけど……でも、美夕と一緒にいるとすごく心地よかった。美夕はいつも穏やかで温かくて。私もソラも、そんな美夕にずっと助けられてきたの。……私、今でも美夕が大好きだよ」
「……キラ?」
「だから、大好きな美夕に、お願いがあるの」
キラは、もう一度あたしの目を真っ直ぐに見つめた。
そして。
「弟のことを、宜しくお願いします」
そう言うと、これ以上無理だって言うくらい、あたしに深々と頭を下げてくれた。