ウソ★スキ
「次、どうしようか」

この行き詰った状況をどうやって打破するか。

その日、あたしとキラは、キラの部屋で作戦会議を練っていた。


「今のままだと、何も変わらないよね……」

あたしの名前を聞くことさえ嫌がること以外、何の変化も見せないソラ。


キラも、これから、どうしていいのか分からないみたいだった。


「だから、最初からこんなこと、無理があったんだよ。あたしがフラれて、それでおしまいなんだってば」

「う……ん」


キラはそれでも納得いかないような表情で考え事を続ける。


「だったら……もう1回だけ、ソラをゆさぶってもらっていい?」

「え?」

「私、このチャンスを失ったらソラと別れられない気がするんだ。……これでダメなら、あきらめるから。だからもう一度、ソラと話してみて?」

「う……ん……」



キラはあたしに頭を下げた。


「ごめんね、美夕。美夕には徹先輩って言う、ちゃんとした好きな人がいるのに」








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