ウソ★スキ
気がつくとあたしは、ソラに押し倒されて、ベッドに仰向けにされていた。


両手は、ソラの手に押さえつけられていて

ソラに強く握られた手首が痛くて泣きそうになった。


そして、あたしの目の前には、

ものすごく怖い顔をしたソラの顔があった。


「……ソラ、どうしたの? 寝ぼけてるとか? ……あたし、キラじゃないよ?」


動揺しているのを気づかれたくなくて、できるだけいつも通りにしゃべろうと思ったけど、

やっぱり声は震えてしまった。


ソラは何も言わない。

ただ、あたしをじっと睨みつけている。



……怖い。

ソラが、怖い。


やめて! って叫びたかったのに、そんな声もでないくらい、怖くて。

あたしはただ、震えることしかできなかった。






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