だいすきだよ
「麗那っ!」
「‥‥‥。」
淕に呼ばれても振り返ることすら
できない。
ケータイをとることすらも。
「‥慶、汰?」
あたしの視線の先には女の子と楽しそうに
笑ってる慶汰がいた。
久しぶりに見た慶汰の顔。
前と全然変わってない。
大好きだったあの頃と全然‥
「麗那っ!!」
はっ
として淕のほうへと駆け寄った。
「ごめんねっ‥ぼーっとしちゃって‥」
「‥‥‥ちょっと、待ってて」
「‥うん。」
そう言って淕はあたしから離れた。
そしてあたしは‥
もう一度、慶汰のほうを見た。