だいすきだよ


「じゃ、またな。」

「うん。淕っ!ありがとう。あたし淕を好きになってよかったよ。本当にありがとう!」

やっと言えた。

「麗那っ」

ギュッ
「俺っ…別れたくねえよ。麗那っ…麗那」

淕はあたしを抱き締めながら何度も何度もあたしの名前を呼んだ。

「淕…。」

「なんでっ…なんで俺じゃダメなんだよっ…!!なんでだよっ…。~っ」

なんで淕じゃダメなの?
なんで慶汰じゃなきゃダメなんだろ?
わからないけど、あたしやっぱり慶汰がいい。

「淕っ…ごめんっ…ごめんなさい。」

それから淕はさっきより強く痛いくらいにあたしを抱きしめた。

淕の気持ちが痛いほどにわかった。

本当にごめんなさい。

淕 ありがとう。

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