Secret Store
なんとか終わった通夜
そして 葬式も終わり
火葬場へ
てっきり俺一人で火葬場へ行くのかと思ったけど
一人だけ 若い男が着いて来た
見たことがない
初めて会う人だ
煙となった俺の両親
小さな箱に両親は入った
帰りの車の中で その若い男が話しかけてきた
「橘 昴君だよね?」
「そうですけど?」
「このたびはご愁傷様」
「・・・いえ」
誰なんだ?この人
俺よりも年上なのは見ただけでわかる
でも 二十歳といえばそうだし
二十五歳って言ってもそう見える