【戦国恋物語】出会いは突然風のように…
京の冬は厳しい。
底冷えする寒さに首をすくめ、わたしは火鉢を抱き寄せた。
特にここは寺だから火気に乏しい。
尾張の温かさを懐かしみながら、わたしは日々を過ごしていた。
逃げるように清洲の城を出、ねねさまだけにはと簡単な挨拶をしてから京に向け旅立ってから半年。
わたしは尼さまの寺に戻って来た。
謝るわたしに尼さまは変わらぬ穏やかな笑みでこう言った。
「ここはそなたの帰るべき所。何も心配はいりませぬ」
いつでも受け入れてくれる場所がある。
そのことをとても有り難く感じた。
それだけでなく、尼さまは何も詳しいことを聞こうとはしない。
ただ以前いた時と同じように、朝夕の権行と炊事をするよう言い付けられただけだ。
また同じことを繰り返す生活が始まった。
そうしていると余計なことを考えなくなって来る。
心が研ぎ澄まされていく。
底冷えする寒さに首をすくめ、わたしは火鉢を抱き寄せた。
特にここは寺だから火気に乏しい。
尾張の温かさを懐かしみながら、わたしは日々を過ごしていた。
逃げるように清洲の城を出、ねねさまだけにはと簡単な挨拶をしてから京に向け旅立ってから半年。
わたしは尼さまの寺に戻って来た。
謝るわたしに尼さまは変わらぬ穏やかな笑みでこう言った。
「ここはそなたの帰るべき所。何も心配はいりませぬ」
いつでも受け入れてくれる場所がある。
そのことをとても有り難く感じた。
それだけでなく、尼さまは何も詳しいことを聞こうとはしない。
ただ以前いた時と同じように、朝夕の権行と炊事をするよう言い付けられただけだ。
また同じことを繰り返す生活が始まった。
そうしていると余計なことを考えなくなって来る。
心が研ぎ澄まされていく。