【戦国恋物語】出会いは突然風のように…
「秀政、入って来い!」
その声と同時に秀政が転がり込んできた。
わたしはまだはだけたままだった胸元を急いで掻き合わせたけど、秀政はいち早くそこに目が行ったらしい。
わたしを凝視したまま立ち尽くしている。
「その女、お前にくれてやる」
「……迦陵は物ではありませぬ」
信長さまはふんと鼻で笑うと、
「さっさと連れて行けっ!」
と吐き捨てるように叫んだ。
「かしこまりました」
秀政はまだ何か言いたげだったけれど、わたしを促して立ち上がらせた。
「では、失礼致します。誰か片付けに寄越しましょう」
信長さまは寝転んだまま片手を上げ、早く行けと言うようにその手をひらひらと振った。
秀政が先に部屋を出ると、信長さまがわたしを呼んだような気がして振り向いた。
信長さまはわたしを見つめていた。
「息災でな、迦陵」
その声と同時に秀政が転がり込んできた。
わたしはまだはだけたままだった胸元を急いで掻き合わせたけど、秀政はいち早くそこに目が行ったらしい。
わたしを凝視したまま立ち尽くしている。
「その女、お前にくれてやる」
「……迦陵は物ではありませぬ」
信長さまはふんと鼻で笑うと、
「さっさと連れて行けっ!」
と吐き捨てるように叫んだ。
「かしこまりました」
秀政はまだ何か言いたげだったけれど、わたしを促して立ち上がらせた。
「では、失礼致します。誰か片付けに寄越しましょう」
信長さまは寝転んだまま片手を上げ、早く行けと言うようにその手をひらひらと振った。
秀政が先に部屋を出ると、信長さまがわたしを呼んだような気がして振り向いた。
信長さまはわたしを見つめていた。
「息災でな、迦陵」