木の下であたしたちは。



「いや、別になんもねーよ。
悪ぃな。」



と言って、わざとグシャっと頭をなでた。




「っわ!
なにすんのさーっ
あはははっ」




オンナノコは、キャーキャー言いながら、整いすぎたその顔を、クシャクシャにくずして笑った。




「ったく。
緑華(リョウカ)は。」



「たくってなによー、もう。
ヨウセイさんだってそうじゃんっ」



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