俺様♥ヴァンパイア~危険純愛~
ガタンッ!
「えっ・・・・・」
アキラの長い手が私の手をつかみ、
体を押し、手をピアノに押し付ける。
「血、ね・・・・」
アキラはいきなり真剣な顔になる。
何、この状況。
黒いグランドピアノの上に吸血鬼と人間が。
人間は押し倒され、もがいている。
「ア、アキラッ?!」
名前を呼んだ瞬間、
私につかみかかってくる。
何これっ!
私のシャツのボタンがとられ、剥がされ・・・・
地肌が見えた。
「いやぁぁっ!!」
悲鳴が音楽室に鳴り響く。
アキラは自分の顔を
私の首に押し当てる。
「アッ!ダメっアキラァッやめっやめて・・・」
いい終わらないうちに私の唇はふさがれた。
唇に。
「・・・ンンッ・・・ァッ・・・ィヤ・・」
アキラの胸をいきおいよく押す。
唇も手も全部離れる。
シャツを剥がされた私と
化けの皮が剥がれた吸血鬼。
「最悪っ・・・」
涙をこらえ、出た一言。
ピアノからおり、シャツのボタンを
とめながら
音楽室のドアに向かう。