俺様♥ヴァンパイア~危険純愛~
~葵side~
「アキラくん、最低じゃん!」
沙耶の大声が公園に響き渡る。
「シーッてばっ」
私はひとさしゆびを突き出す。
薄暗い公園のベンチは
余計虚しさを演出した。
「何考えてるんだろうね・・・・」
ほんと、何考えてんだろ。
あれって、忠告なのかな?
それとも、軽蔑?
いや、怒り?
・・・・・優しさ?
・・・・なわけないか。
「とにかく!アキラくんには気をつけたほうが
いいと思うよ!」
「うん、わかった」
沙耶に別れを告げて、
一人で家に帰った。
一人の道はいつもより
長く感じられて。
その孤独感に
涙が出てきた。
アパートの電気はついていなくて。
いつもは騒がしい隣の部屋は
今日はとても静かだった。
激しい虚しさが胸をさしてくる。