俺色〜ある草食系男子の日々

今、なんて?



「大体、陽斗はharuっていうタレントの一人でしょ。そのタレントがアメリカに呼ばれてる。すごいことじゃないですか。大きなチャンスでしょ?」


「カズマ?」


「haruというタレントのため、ひいてはこのオフィス黒田のためを思ったら、陽斗に選ぶ道なんてないんですよ」



は?



「カズマ、それ本気で言ってんのか?」



低くなった俺の声に、



カズマは小さくため息をついた。



「本気ですよ・・・・・俺は・・・あいつのためならなんでも・・・」



「?」



最後の方つぶやいたカズマの声はかすれてよく聞こえなかったけど。



< 114 / 167 >

この作品をシェア

pagetop