俺色〜ある草食系男子の日々
「お前、もしかして・・・・・陽菜ちゃんのこと・・・・・・?」
それは本当は前からうすうす気づいてたこと。
けれど、カズマと陽斗はまるで兄弟みたいに仲が良くて、
こいつは陽斗が言う陽菜ちゃんの話を嬉しそうにいつも聞いてた。
「陽斗がどんな思いで今いるかわかるだろ?なんでそんなことが軽く言えるんだよ。お前も、ゆぅさんが教えてくれたこと覚えてるだろ?」
「わかってる!」
俺の言葉をさえぎるように、うつむいたカズマが搾り出すような声で叫んだ。
「わかってるよ・・・あいつが苦しんでることも。・・・ゆぅさんのことも、もちろん覚えてる」
「なら・・・・なんで」