俺色〜ある草食系男子の日々
「紺野ぉ~~~・・・」
うぁ、酔ってるよ、陽斗・・・
「シオン、ごめん・・・」
ベッドに倒れこんでうわごとのようにつぶやいた陽斗の様子を見ると、
何があったのかは大体予想がついた。
やっぱり、と言う思いと、
シオンには悪いけど、これでまた陽斗が落ち込んだりしないといいのに・・・
なんて思う冷徹マネージャーの部分と、
微妙な思いだった。
「紺野、俺日本に帰るよ」
そうつぶやいてすぐに寝息を立てた陽斗に、俺はただ、
「そうか」
と言って布団をかけた。
「ヒナ・・・・・」
その時、陽斗がかすかにもらした吐息のような声に、急に切なさが押し寄せてきて、
俺の方が泣きたくなったけど、
ぐっとこらえてベッドから離れた。
陽斗、日本に帰ろう。
そして、俺たちの道を探そう。