俺色〜ある草食系男子の日々
「ごめんね~。また飲みすぎちゃったね」
ひなたがふらふらとキッチンに向かう。
「きぃちゃんも、仕事忙しいのに、本当迷惑ばっかりだね」
それには答えず、冷蔵庫を開けた彼女に俺は尋ねた。
「ひなた、さっきの・・・もしかして彼氏?」
冷蔵庫が静かに閉まる音がした。
「ひなた?」
「えへへ・・・かっこ悪いとこ見られちゃった」
「なんか・・・あったのか?」
「・・・・・・」
「・・・・・結婚ダメになったって・・・」
「やだなぁ、知ってたんだ・・・」
うつむいたまま話す彼女の腕を掴んで上げると、
ひなたの目には涙がたまってて、それが零れ落ちた。