俺色〜ある草食系男子の日々
いつまでそうやっていただろう。
きづけば部屋の中のオレンジ色は、暗闇に飲み込まれていた。
のろのろと重い体を動かし、部屋を出て扉を閉めた。
ひなた・・・
どこに行ったんだよ。
部屋に帰り、ドアを閉めると、玄関にばさばさっとたまった郵便物が落ちてきた。
仕分けをする手が止まる。
消印の押していない封筒。
『きぃちゃんへ』
紛れも泣くそれはひなたの字で。
封筒から手紙を出すのももどかしく、
急いで便箋を広げた。