その日、僕は神になった
 再び扉がノックされる音で僕は我に返った。失礼します、そう言って入って来たのは、今度こそ間違いなくレイチェルだった。僕は彼女に歩み寄ると、両肩を掴み、その瞳を食い入るように見つめながら呟いた。
「…カムイは、奴は何かに気付いている…」
 レイチェルの肩が小刻みに揺れる。それは僕の両腕の揺れとシンクロしていた。
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