その日、僕は神になった
「何のために、何のためにこんなことをした?何のためにこんなことをする必要があった?何で俺がこんなことに巻き込まれなきゃいけなかったんだ…」
 取り乱している場合ではない、理性を保たなければいけない、分かっていても、それは至難の技だった。
 俺はどこかでこの推理が間違っていればいいと思っていた。あんなグズで、何の取り柄もない男が神になるなんて、そんな重圧に耐えられるはずがないのだから。そして、愛した女性に二度も裏切られることもなかったのだから…。
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