その日、僕は神になった
俺は事故にあった直後からの映像を見ていた。最後の記憶は、確か夜空に無数の星が輝いていたことだ。いつの間にこんなに星が輝いていたのか、それを疑問に思ったことを覚えている。そして今画面上に映っている俺の姿…、全身から血を流し、左足はあらぬ方向へと曲がっている。正に見るも無残な姿で横たわる自分の姿を眺めるというのは、とでもじゃないがいい気分とは言えなかった。幽体離脱とはこんな気分なのだろうか?それなのに俺はそんな不謹慎なことを考えていた。事故直後からの記憶が一切ないのだ、自分の姿だと納得出来ていなかったのかもしれない。