その日、僕は神になった
 人間は勝手な生き物だ。そして同じくらい愚かだ。いつだって大切な物ほど、失ってからでないとその価値に気付けない。そして次こそはと誓を立てる。だが一体その誓が果たされたことはあるのだろうか?それすらもいずれ忘れ、また同じ過ちを繰り返して来たのではないか?
 そうだ、奴らの今立てている誓だって、一時のものでしかないのだ。時が経ち、過去は都合よく美化され、忘れていくのだ。そして同じ過ちを永遠と繰り返すのだ。
 過去の過ちを永遠と繰り返す…。人類誕生から何千年という時の流れの中で、人類は神々により創造と破壊を繰り返されてきた。なぜならば人類は、その中で同じ過ちを繰り返してきたからだ。進化と共に己が支配者であるという自負の念を抱き、神々の存在を軽視していくという過ちを…。
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