その日、僕は神になった
 周りから一段高いその席は、右から東西南北の神の順に席が並べられ、その席を扇状に囲むようにして天界の住人用の席が並べられている。北の神が代表し会議の始まりを告げ、そのまま神々の鉄鎚の詳細に関する説明を始めた。四人の神々が座る後部の壁に特大のモニターが現れ、シュミレーション映像が流された。四人の神々の前にはそれぞれ小さなモニターが現れ、俺は食い入るようにその映像を眺めることとなった。
 北の神は一つ一つこと細かに説明していく。アメリカの核をどの国に何発放ち、それによってロシアや中国、EU各国がどれ程の報復に出るか、放射能が地球環境に与える影響はどれくらいか、次の人類誕生までには十分浄化できる量であること。何とかプレートを中心に大地震を起こし、何とか火山が爆発する計算であり、津波の規模がどれくらいか。何とかというウイルスの遺伝子を組み換え、これによってシェルターに逃げ込んだ人間も一掃出来る…、などと言った内容だった、
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