その日、僕は神になった
 神々の鉄鎚の詳細に関して、異論を唱える者はいなかった。そしてそのことに対し、俺は胸を撫で下ろしていた。ここではまだカムイは動いてこなかったからだ。これで事実上は神々の鉄鎚の執行が確定したようなものだ。だが形式上賛否を問う投票が行われた。白い無地の神に、「賛成」か「反対」のどちらかを記入し、投票箱の中に一人一人投票していくのだ。なぜここだけアナログなのか、俺はそんな疑問を浮かべていた。いよいよ、運命の瞬間が近付いているのだ。
 四人の神を含め全ての投票が終わった。そしてその集計が終わり、結果の入れられた封筒が北の神に渡された。
< 290 / 368 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop