その日、僕は神になった
 だがなぜ彼女はそんなリスクを背負ってまで、先代の計画に賛同したのだろうか?先代の考えに共感したから、天界のためを思い…。それだけなのだろうか?俺にはそれだけではないように思えた。
 暫くの間その理由を考え、そしていとも簡単にその答えに辿り着いた。もちろん俺は彼女ではない、その答えが正しいかどうかは分からない。俺は鼻で笑い、口元を少し歪ませた。自嘲と底知れぬ虚無感をない交ぜにしたようなそれだった。
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