その日、僕は神になった
「答えが出ました。俺は、もう一度人間として生まれ変わる道を選びます」
 三人の神の溜息が聞こえた。いや、それは場内からもれたそれのようだった。
「そうですか…。我々としてはとても残念な結果です。ですが我々はあなたの意志を、決断を尊重します。それは三人で決めていたことなので。
 斉藤楓真、なぜ人間界を選択されたのかを、お聞かせいただけませんか?」
 俺は少し悩んだ。あるがままに、それが答えだが、なぜそのあるがままにが、人間界を選ぶという答えになったのかを。そして俺はあるがままに口を開いた。
< 350 / 368 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop