その日、僕は神になった
 赤ん坊のくせに自意識があり、おまけに今までの記憶があるとは…。神々め、優遇するなと言ったではないか!射るような光にも慣れてきた。ゆっくりと瞼を開いてみる。するとそこには真っ白な天井が広がっていた。
 それにしても随分と文明の発展した世界に産まれたな。もっとこう、原始的な世界を想像していたのに。これでは斉藤楓真として生きていた時代と、そう変わらないのではないか?
 周囲のざわめきは一層増した。だがまだ何を言っているのかは分からない。まだ覚醒段階なのだろう。
 だが次の瞬間、俺の意識は完全に覚醒した!真っ白な風景に飛び込んで来た人物の顔を見てだ!
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