その日、僕は神になった

二章

 そこは大理石のような石で造られた神殿だった。そして今僕はその中の大会議室の檀上に立っている。部屋の作りは東の神殿の会議室(僕が六代目東の神に任命されたあの会議室だ)と同じような作りだが、その規模には雲泥の差があった。東の神殿の収容人数はせいぜい百名くらいだったが、ここ中央神殿のそれは、ゆうに五百名は超えている。そう、今この会議室の中には、天界の全ての住人が押し寄せているのだ。
< 97 / 368 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop