Live 今を生きる
家の前に、人影。

一気に力が抜けたようだった。



ほっとした。



私は最後の力を振り絞った。



「秋!!」

秋がゆっくりと顔を上げた。



目が合った瞬間、

秋の背筋が伸びたように思えた。



「菜々!」




「ごめんねっ・・・」


「よかった、来てくれないかと思った」

秋がほっとしたように言った。



私の心は罪悪感でいっぱいになった。


「秋が呼んでくれるなら、

どこまでだって行くからね!!」

私は必死だった。



秋はそんな私をみて、小さく笑った。

やさしい笑顔だった。





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