先生の彼女さま


 「え……」

はじめは何を言っているか分からなくて彼から手を離しかけると




彼はゆっくりと振り向いて


 「いやか?」

 「……」


嫌なんか、嫌じゃない


でも…


あたしに彼を独占する権利なんかない



彼には何万人の社員がいる


ただ一人のあたしを選ばせるわけには、いかない





そんなこと



わかってる



でも…




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