先生の彼女さま

 「茅智…ここが君の部屋」
 「はあ、大きいですね…」
 「そうか?ここは姉貴の使っていた部屋なんだ」
 「へぇ……使っていた?」
 「あぁ……もう何年も前に死んだ…」
 「あたしの父親は…?」
 「誰だかわからないんだ…」
 「えっ……じゃぁ……あたしを見つけたのは?」
 「それは………」

直志さんは言葉を濁している

なんで?

あたしを見つけたのは…一体なんで?

何年もたった今になって?



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