いも☆こん
 
頭をポリポリと掻きながら……




「やっちゃったねー」




悪気もなさそうにユマは言った。


「何やっちゃったんですか……」


怖くて現場を確認するのを躊躇った。

いくら自分がしでかした事態ではないにせよ、促したことは事実であり罪悪感が頭を巡った。


「どうしよう……」

「こんなことになってしまって…さすがにユマも残念に思うぞ」



残念で済まされる問題じゃねえし!



「…お、おっオレは知らないからな!元はと言えばアンタが家に押し掛けて勝手にやったんだから!俺には」

「関係ないと?」

「…………」

「今さら何を言っても遅い。あのカプセルにはオカのDNAがたっぷりと……」



しまったー!!





……忘れてた

あのカプセルの存在を忘れてた

解剖でもされたら……





……もうお終いだよ

「まさか、こんなことになるなんて…」

「まあ前向きにね」

「おまえのせいだろ!?…おまえが殺したんだろ……」

「殺した?はぃ?」


きょとんと、ユマは顔を傾けた。


「殺し…て……ないの?」

「誰を?」

「だって、さっきやっちゃったって……」


ユマの反応に安心したのか、うずくまっていた俺はベランダから立ち上がり路地を見降ろした。

通りの街灯の一つ、そこに照らされていた人影は……




「ゲフォッ、コフォ…オェッ」




……生きてた。



めっちゃムセてたけど

「何が"やっちゃった"だよ!生きてるじゃんか!」

「当たり前じゃん」

「良かったぁ……」





ビビったし、マジで




 
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