パーセント~この恋が叶う確率~
1、この恋のはじまり
ある放課後。
わたし、神崎准華は
夕焼けの教室で
幼なじみを待ちくたびれていた。
『凌遅いなぁー』
入学祝いで買って貰った
新しい携帯をパカパカする。
教室は静かで誰もいない
遠くからかすかに野球部の
金属バットのカキーンて
音が聞こえてくる
『遅い遅い遅い遅いっ!!!』
(もう帰ろっと)
ガラガラ
『…凌?』
そこに立っていたのは
わたしの片想いの相手
相沢 秀哉 だった。