星に願いを
「もし嫌なら、天使として天界に来るがよい。それならわしは歓迎するが」
すると、煙の奥から一人の天使がスゥーと現れた。
薄い金色の髪はとても長く、腰ほどまであり、純白の衣に身を包んだ長身の男は表情を変えずにフラムに歩み寄る。
それは整った顔付きの片翼の天使であった。
フラムは身体を起こし、天使の透き通るような青い瞳を見る。
「……久しぶりだな。お前、羽、どうした?」
男は表情こそ変えなかったが、驚いたようで、少し答えに詰まったように見えた。
「覚えて……いるのか?」
「あぁ、忘れねぇーよ。お前ほど綺麗な天使見たことねぇーもん」
「私以外に天使を見たことあったのか?」
ねぇな、とフラムは小さく笑った。
「で、何の用?」
ジャラジャラとフラムは鎖で縛られた手首を鳴らす。